運命の人(1)~(4)

運命の人(一)

運命の人(一)

運命の人(二)

運命の人(二)

運命の人(三)

運命の人(三)

運命の人(四)

運命の人(四)

最近のベストセラーというので、出張隙間、通勤読書。
うーん。値段(全部で?!千円)の割にちょっと。
ぎっしりと、字と中身の詰まった、1Q84の次の読書としてはーー、あまりにも落差がありすぎる。
だって行き帰りの電車あわせて2時間で一巻読み終えてしまう。
彼女の長編もの、「大地の子」「沈まぬ太陽」「二つの祖国」「不毛地帯」「華麗なる一族」「白い巨塔」ーーほとんどは全て読んでいるが、はじめて何か決定的に物足りない読後感。
昔、松本清張森村誠一の社会派推理小説に飽きてしまった時のフィーリングに似ている。


さて、内容はもちろん事実を背景とした山崎豊子風。
沖縄返還にまつわる秘密協定暴露問題に絡んだ記者人生小説。
頭の中が60〜70年代に引き戻された気がした。深刻な政治告発と人間讃歌があるのだが、しかし、冗長で何かが足りないのだ。
それは何なのかを整理して記す時間がないので、レッテル貼り的感想で作者、出版関係者には申し訳ないのだが。