2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

朝会の記録「童話の窓」(5)狼と子羊

子羊ががけから降りて水を飲みに流れに行きました。 狼がやぶからふいに飛び出して子羊のそばに来ました。 「こら、こら、どうして水をにごしてしまうか。僕が飲もうとするときにわざとそうする悪いやつ」 そう狼がいいました。 「いいえ、そうではありませ…

 朝会の記録「童話の窓」(4)豊沢団平とこじき

「何だ騒々しい」 玄関先がさきほどからやかましいので、主人の団平はふすまから半分乗り出して見ました。 「あなた、まあ、どうでしょう。お師匠さんにお目にかかりたいなんて、図々しいおねがいだこと」 そういう女房の声に角のあるのも道理、文字通りに頭…

ある小学校長朝会の記録「童話の窓(3)狼と犬

骨と皮だけの一匹の狼がいました。 村の犬たちが見張りをしているので食べ物をさがすことができませんでした。 この狼がある日、道に迷った番犬に出会いました。 番犬は強そうで美しく丸まると太っていました。 狼はさっそくつかみかかってズタズタに食いち…

ある小学校長朝会の記録「童話の窓(2)水筒の水

ある小学校長朝会の記録「童話の窓」(2)水筒の水夜が明けるとともに激しい戦はやみました。スウェーデンの兵隊は遠く逃げて行ってしまい、デンマークの兵隊のあげるカチドキの声が向こうの森から聞こえています。はげしい戦いの行われた戦場は、敵や味方の…

ある小学校長朝会の記録「童話の窓」(1)

ある小学校長朝会の記録「童話の窓」(1) 梅雨が明け、暑い夏がやってきた。子供たちは夏休み。大昔の子ども時代、夏休みのはじまりは、学校の拘束から解き放たれ、自由を満喫する至福の時であった。 でも、大学人はちょっと違う?講義や会議でびっしりと…