IODP-Drill

IODP-Drill

上のタイトルは、なにやら省略形がつづく英語。
これはIntegrated Ocean Drilling Program(統合海洋掘削計画だがなぜか日本では統合国際深海掘削計画とよぶ)のIODP。
その後のDrillはこの掘削の意味のDrillではない。それを完全にもじっているが、
意味は、ほらほら、子供の時にやらされたあのドリルなのである。
すなわち、訓練。
なんの訓練?
その主旨は、有名外人を呼んで、院生学生に参加を促す訓練、普及講演会である。

アメリカからやってきたのはTed Moore教授。
この人は古海洋学、古気候学の有名専門家である。
すでに歳ではあるが、さすが年の功、おもしろい話であった。

Eoceneといって今から四千万年ほど前の地球古気候。
北極海に氷はなく、夏の海面温度は20度だという!

私は聞いてみた。冬は?
だって北極の冬は真っ暗である。昼の時間が白夜。
私は、20年以上前に北極圏の夏に、45日キャンプした経験を思い出しながら聞いていた。
夜は続くと寒いのですぞ!と思いつつ。

今でも夏の気温、10度は維持する。
しかし、夜が始まると突然零下になり、真冬はとんでもない!
零下40度なんて当たり前の世界だね。

と思いつつ。すなおに疑問をぶつけてみた。
でも私は素人だから、それ以上は突っ込まない。

北極海での氷の下に隠されていた堆積物をはじめて掘削した驚くべき結果なのだ。

そんな時代に比べれば、いまの地球温暖化など何するものぞ、とTed さんはいいたいのであろう。
私もそう思う。

自然は人間の所業を超えているのだと。