悼む人
- 作者: 天童荒太
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/11/30
- メディア: 単行本
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この作者のものは、
「永遠の仔」「包帯クラブ」につづいて3冊目。
仕事と会議の合間に時間を盗むように読む。
8年ブリの渾身の作だけあって、重く深い人間讃歌である。
人の死と人間にこれだけ向き合う作品は、人の死への怖れ、近親の死への無念から解放し、生きる勇気を与える確実なメッセージとなっている。
私は賞によって作品の印象など左右されないひねた性格であるが、直木賞とは、確かに権威ある賞なのだと思う。
忙しいからこそ、こういうものからエネルギーを貰う事ができる。
研究論文というものも、がつがつ書くのではなく、渾身の一作に魂を注ぐべきだ、ともつくづく思う。
もっとも8年も書かないと「くびだ!」というところが多くてせちがない世の中だけれどね〜。
対談もいい。
http://bunshun.jp/itamuhito/