アメリカ地質学会@アンカラ

アメリカ地質学会国際委員会(M.Cloos委員長)が、目新しい企画としてはじめた外国版。
このトルコを選んで、Tectonic crossroads-Evolving orogens of Eurasia- Africa-Arabia を開いた。
最近、アメリカ地質学会は改革がめまぐるしい。
国内では、肥大するAGUをライバルになんとか地質学の影響力の拡大と世界の中心となろうとしている。すでに世界最古のロンドン地質学会とは完全連携体制にある。世界地質学連合(IUGS)本部はアメリカの地質調査所が引き受けた。一方のAGUも改革の真っ最中。つい最近、会員に一斉アンケートを実施し、改革とサービスの向上に必死だ。
一方で、中国の勃興がある。欧州でもEGUがアメリカをライバルとして全欧州をまとめている。
そのような科学におけるリーダーシップをどこが取るかの競争の時に、どこの学会というプラットフォームが科学の中身において、強く人を引きつけられる集会を開催できるかが1つの鍵だ。

今回は、そのような視点でも眺めてみた。
私が参加したメランジュのセッションは今のところ、そのリーダーシップを取ることに成功していない。
我田引水的ではあるが、日本が圧倒していた。
なぜか?
それはアメリカからの参加者が極めて偏っているからだ。また、トルコの研究は残念ながら日本の30年前に及ばないからだ。欧州(ドイツ、フランス)からのよく知る研究者達もほとんど来ていない。
今日も引き続くけれど、abstractを見ると期待薄かもしれない。

巡検。飛び込みで文化巡検に行こうと思ったが、結局、アンカラメランジュへ飛び込み参加。
トイレ休憩もなく、しんどかったが、露頭は面白い。しかし、そこでなされる議論はあまりレベルが高くない。随分と前に意気投合したArchean付加体で活躍するTim Kuskeyとタバコを吸いながら後ろでおしゃべり。
今回のセッションの感想やらサブダクションチャンネル問題で議論した。
「彼らの議論は、20年前から何も進歩していない」と意気投合した。
「子供も大学にいき、奥さんともxx。俺は晴れて自由の身だ!研究三昧」とうれしそうに話していた。
彼はいま、中国最大の地質大学、武漢地質大学の特別招聘教授だ。5年契約だが研究経費、優秀な学生、でアメリカよりずっといい、とうれしそうに話していた。最初にあった時の強烈な印象、酒を飲みながらの巡検は、もうしていないようだ。それはここが、イスラムの地、トルコだからかな?

そうそうプチ観光の写真から、ビデオ「アナトリア」を作った。
次のブログで公開します。巡検も作りたいが、つくる時間がありかな?