岐路に立つ博士課程

梅満開

 7日付科学新聞1面トップ記事は博士課程問題。
最近の進学率の激減は、私どものところでも大きな問題。
文部科学省の調査結果は、
日本全体の理学系博士課程の定員「2070人」に対して、入学志願者は1419人と0.69倍。
博士課程修了者の就職率は53.9%。

この就職率の統計に、短期契約のポスドクが入っているのかどうか不明だが、就職している側に入れている可能性は大である。地球科学関連は、他の理学の分野に比べてポスドクのポスト数は圧倒的に多い、という話もあるので。

「末は博士か大臣か」という時代は、とうの昔の話だ。
日本を揺るがしている高学歴ワーキングプア、博士の就職難問題。
これでは、本当に「日本の頭脳」を失うことになる。
極めて深刻だ。

5月の地球惑星科学連合大会の時に、私は地球惑星科学分野におけるこの問題とその対応策を報告することになっている。