会議日とポスドク対策

今日は昼からびっしり会議の日だった。
教室の将来に関する若干名での懇談。
どうやってサイエンスのブレークスルーを起こすか。

博士課程の進学者(合格者)発表があったが、定員に対して激減だ。
やはり先の見えない高学歴プア問題がここまでの深刻な現実となっている。

午後、教授会。すでに決まっている東大の博士課程優遇策の実施についてについて若干のやりとりがあった。
夢をもってサイエンスの世界へ飛び込んで欲しい、と願うばかりだ。
http://www.u-tokyo.ac.jp/stu02/h01_02_06_j.html

地球惑星科学連合でも、下記の調査をはじめる。
多くの企業のご協力をいただければ感謝に耐えない。

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日本地球惑星科学連合キャリアパス支援プロジェクト
博士号取得者の採用に関するアンケートのお願い

            日本地球惑星科学連合・代表 木村 学


 1990年代はじめからの大学院重点化およびそれに続くポスドク(任期付き雇用の博
士研究者)1万人支援計画により、大学院博士課程の修了者は大幅に増加しました。
その数は、理学分野に限っても、年間1500人に達しています。彼らの多くは、博士号
取得者としての高度な専門性に加え、研究の遂行に必要な立案能力、共同で研究を進
めるために必要な組織能力や管理運営能力を身につけています。さらに、豊富な国際
研究交流をも体験していることを考えあわせると、社会の未来を託すべき、指導的階
層を形成しうる人材であると言えます。しかし、これまではほとんどの博士号取得者
が学術の場にとどまって研究を続けてきており、広く社会の諸分野で活躍するための
道が十分には開かれてきておりません。

 一方、学術研究分野においても他分野と同様、雇用形態の流動化が急速に進んでお
り、ポスドクが安定した職を見つけにくい状況が進行しています。十分な研究実績を
持つポスドクに対してそれに見合うポストが用意されないという現状が続けば、早晩
、これらの人材は行く場を失う危機に直面します。日本地球惑星科学連合に所属する
学会で活躍している博士研究者や博士課程の学生も、就職先の確保というシリアスか
つ時間的猶予のない問題に直面しています。こうした優れた素養をもった人材が、職
業としてその能力を十分に発揮できないとしたら、これは社会的にも大きな損失であ
ります。成熟した日本の産業界にあっても、つねに先端を切り開く努力が強く求めら
れるところであると認識しておりますが、ポスドクのキャリアが、産業活動に生かさ
れることが大切ではないかと考えます。近年、博士号取得者のキャリアパスの開拓が
社会的に認知され大きな動きになりつつあります。ポスドク自身のなかにも、企業を
含む多様な職種に進もうとする機運は広がってきました。いま、幅広い分野・職種で
博士号取得者のポテンシャルを活かす方法を模索していくことが望まれています。

 本アンケートでは、企業の方々が博士号取得者に対し何を期待し、どのような
採用を考えているのかについての情報をお聞きし、博士研究者をはじめとする学会関
係者に開示することを目的としています。この情報開示が、ポスドクの新たなキャリ
アパス形成の助けとなると同時に、優秀な人材が企業で活躍することを進めるものに
なると期待します。お忙しい中とは存じますが、貴社・貴部門のご協力をお願いする
次第です。