紀元前1万年

kimura-gaku2008-06-01

成田からシカゴの12時間、エコノミーの狭い席で苦役。
通路側席の確保もならず。
しかし、幸運にもとなりの席が、チェックイン後のキャンセルとか。
「乗客なしの荷物はきな臭い!だって、昔大韓航空機の爆発はそれだった」
というわけで、大慌てで荷物おろしもしなければならないとかで1時間遅れ。

おかげで二席分。
さい先が良いかも。

さて、
映画など見る暇もない日常であり、見るのはいつも国際線の機上。

「さて、映画でも見るか」
と。リストを見ると、
「紀元前1万年!」

<うお!最近、人類史が少々面白くて興奮しているので、これは!>
と。早速見始めた。
サーベルタイガー、マンモス、名前は忘れたがとんでもない肉食巨鳥、皆、出てくる出てくる。

そこに未だ狩猟生活の人類の確執。
強きものは、文明化し、組織化され、宗教によって統一されている。
歴史の記録とは無縁の想像ではあるが、動物の支配、人間の支配に成功している。
一方の奴隷は、自然と動物と人を愛する白人と黒人。
最後は、この自然愛が勝ち、「青い目」の伝説となるという。
この最後のメッセージが、コーカソイド優越へ落とすところは少々危険。
ちょっとがっかり。

このような映画に厳密さを求めてもしかたがないと思いつつ、せめて最近のヒトゲノム研究が解き明かした、現代人類の20〜15万年イブ仮説、アフリカ脱出5万年を知るべし、と思ってしまった。
そっちのほうが面白い。ネアンデルタールを絶滅に追いやった現代人類のストーリーとかね。
そういえば、かつて一時期大ブレークした、マンモスハンターシリーズのpaper back。
夢中になり読んで、随分と英語の勉強にもなり、想像をかき立てられて面白かったことを思い出した。

こんな映画も地球環境史、人類史、生命進化史などの理解につながる。
「学生にこの映画の科学的検証を議論せよ」なんて入門編としていい課題に違いない。


写真は、C) 2007 Warner Bros. Entertainment Inc.
紹介サイトは、http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=329342

ねむい!