目白押しの1日

今日は、朝から忙しい日であった。
午後のプレゼンのスライド提出、本当は24時間前に出せとのこと。でも、セッションの開始前には間に合わせた。24時間前は実にフェアなシステムだと前から思っていた。日本では、直前までスライド直しが可能で、発表も自分のパソコン。それは直前まで準備ができていいように思うかもしれないが、実はフェアではない。なぜなら同じテーマのセッションで、人の話を聞いた直後に、それに反応して直すことができるからだ。アメリカで日本のようなことを許したら、知的先取権からみて「フェアではない!」と文句が出そうだ。かなり昔のスライド時代は準備に時間を要したが、逆に直前準備ができない分だけフェアであったといえる。しかし、それはOHPとなり、パワーポイント直前作成が可能になってから、発表の時差により、フェアネスが崩れた。それを学会が24時間前締め切りとすることで、同テーマセッションにおいては公平性を保障しているといえる。しかし、問題はそのための経費だ。会場に完全なネットワークがあること、受付整理をすべて処理するインフラを持つことが必要だからだ。

日本の地球惑星連合もそのような大会を実施したいが、そのような装置をそろえているコンベンションセンターが日本にはまずない。幕張の国際会議場ですら、「国際」と銘打ちつつもそのような装置はないのだ。無線LANすらよちよち歩きだからね。また、そのような会場があったとしても今の大会参加費では無理だ。このAGUは$350すなわち大会参加費は3万5千円だからね(1$=\100として)。
ということで、サービスをAGUそしてEGU並みのグローバルスタンダードにしようとすると最大のネックは経費だ。日本の学会は全てボランティアベースの手作りだが、欧米の世界の先進はそうではない。学会を支える会社があり、その経営なのだ。それはなによりも科学情報とコミュニケーションの場の提供とそれに対する対価としての支払いという関係だ。

日本の先行きはまだまだ遠い。

昼、AGUプレジデントの招待する国際的な学会群の昼食会があり参加した。EGU, AOGS, カナダ地物連合などなど。AGUの世界戦略、地球科学の連合体との連携を強化することが述べられた。サイエンス推進、若い研究者への支援などで国際連携をしようと呼びかけられた。この期間中に、国際担当と日本との連携強化のための話し合いを申し入れた。

午後、自分のプレゼンも無事おわり、IODPのタウンホールミーティングへ。ここへ来て来年以降のことで懸案が浮かび上がっているので、どのようになるか心配したが、答えはNSF-MEXTへ渡されているとのこと。懸案はまだまだ続くようだ。