生活

定年のご挨拶

拝啓 ブログご覧の皆様、 桜も咲き誇り、木々も一斉に芽吹き、いよいよ新しい季節が本格的にはじまりましたね。私、木村学、2016年3月31日を持ちまして、18年間勤めた東京大学理学系研究科を定年退職いたしました。長年のご支援に心から感謝申し上げま…

秋のはじまり

定年まであと227日 お盆も終わり、いよいよ秋に向けて始動である。1000年、100年、10年、5年、3年、来年、そして今年いっぱいと 未来へ向けてさまざまな仕込みと、現在の処理、過去の清算の同時進行が始まる。時間スケールが長いほど私事から離れる。それら…

 大学動乱の時代(5) =科学ジャーナルの危機、自由vs寡占  定年まであと253日

昨日、日本学術会議地球惑星科学委員会が開かれた。午前から夕刻まで合計6時間。 多々、議題はあるのだが、さる大学の図書館長から提起された深刻な問題。商業科学ジャーナルの購読料問題。もはや、個々の大学が支払える限界を超えている。学問の自由を支え…

定年まであと300日 科学研究費基盤S研究開始、高校同窓会、など 

定年まであと300日となって、科学研究費基盤S5年間の実施が決まりました。5カ年の計画です。研究のテーマは、「プレート境界断層超深度掘削・観測による南海トラフ巨大地震切迫度評価」です。 本研究では、これまで紀伊半島沖熊野灘において実施されてきた…

日常への復帰 定年まであと306日

ときの流れは速い! 1週間の連合大会が成功裡に無事終了したが、忙しさでカウントダウンを記さず、10日以上過ぎた。3年前、連合大会終了後、もう一歩も動けないほどの体調の悪さで病院へ駆け込んだのが学会開け、翌週の月曜日であった。 病院から家に帰…

ふるさと消滅?! 定年まであと325日

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書)作者: 増田寛也出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2014/08/22メディア: 新書この商品を含むブログ (37件) を見る定年に向けてのまとめ、自分の高齢化や老後ももちろん気になるが、子や孫たちが生きるこ…

 未来を見据えて 定年まであと328日

昨日、(公)地球惑星科学連合(JpGU)の理事会が開かれた。今月24日からはじまる今年の大会前、最後の理事会。 準備の方は、事務局始め多くの方のご尽力で秒読み段階に入った。講演件数ほぼ4,000件。参加者は8,000名を超えることを期待している。 しかし、…

次の節目は夏 定年まであと330日

現役最後の連休も最終日。次なる休みはご多聞に漏れず夏、それまで3ヶ月。「何をせねばならないか」「何をなすべきか」「何をしたいか」を整理するとしよう。 この順序は人との関わりの多い順、「公から私」へ。 でも、心は「何をしたいか」「何をなすべき…

 認知症予防策(2)  あと337日

周りがお財布携帯にならないとか、なんだかんだとうるさい中、並んでまでiphoneを手に入れたのだった。それはもう手帳は不要になると思ったから。 しかし驚いたのはそれよりもGoogle mapだった。 それはさておき、予定はもう忘れることはなくなった。しかし…

 認知症予防策(その1) 定年まであと338日

年をとると物忘れ激し、同時に2つのことを考えたり動いたりはできない。認知症? 穏やかな朝。我が物忘れ人生を振り返ってみよう。 いつの頃か、30代前半? 慌てて朝出てみると、忘れ物ボロボロ。家に戻って、忘れ物をとって、家を出て、ーーー、また忘れ…

定年カウントダウン:341

先の記事から随分と水があいてしまった。facebookでは、もう少々間隔を短くつづけているのですが。なにしろブログは完全公開なので昨今は筆が重たいですね。 でもいよいよ来春、定年なのでこちらでもカウントダウンをはじめようかと。 あと、341日。昨今…

持ち歩く文具:早朝メモ

日常に欠かせない、しかし気がつくと全く持っていないペン。あるいは何本も上着の胸ポケットに並ぶペン。そんな自堕落のストレスから解放されるために、文房具の整理をしてからどのくらいの年月が経っただろう。子供時代、鉛筆は持てないくらい短くなるまで…

朝ドラ・ごちそうさん/リケジョ/そして母

今のNHK朝ドラは「ごちそうさん」。今朝は第二次大戦の最後へ向かう直前「贅沢は敵だ!」の時代。「欲しがりません勝つまでは!」と声高な割烹着の婦人会。 しかし、時代をさめて見つめる娘、ふ久。どうやら数学物理抜群(?)のリケジョ。この朝ドラの母と…

カウントダウン 897

「○xまであと何日」をカウントダウンといって、目標に向かって準備を怠りなくすすめる上での重要な勘定。実は、私は定年まで900日を切ったところ。 年金支給開始引き上げに伴い、それまで60歳定年であったものが私の勤務する大学でも13年前に、3年に1歳づ…

海女ちゃん、安部ちゃん、安倍族

NHKの朝ドラ、「海女ちゃん」もいよいよ大詰め最終週。昨日は「安部ちゃん」の結婚と、キョンキョンよりはるかにうまく歌う薬師丸ひろこの肉声「潮騒のメモリー」と、感動場面がつづいた。さてさて大吉君とめでたくゴールと相成った「安倍ちゃん」の姓「安倍…

twitterとの連結解除

これまでこのblogに書いたものをtwitterへ、twitterに書いたものをblogへと連結していましたが、連結解除することにしました。このblogは少々長めの様々なことがら、思い。 twitterは主に論文検索などの短い情報発信機能。 つながりcommunicationはFacebook…

言の葉① 問答法=ディベート術

昨日は土曜日なのに、朝から夕刻まで会議。時に激論。 今日午後も学術会議主催、「地球惑星科学参照基準」公開シンポジウム。またいろいろと議論になるだろう。さていつも議論になるたびに思い、かつ自分が発言するときにあえて意識的に思うようにしているこ…

隙間時間活用術

朝起きて、娘犬が騒ぎ出す前に一仕事終え、洗顔、朝食、新聞、NHK朝ドラ(今は海女ちゃん!)が昨今の通常リズム。そしてラッシュ時間帯後半、首都高速渋滞が終わり始める隙間時間を狙って家を出る。電車なら1時間15分、渋滞に巻き込まれたら車で優に1時…

SNS発信のバランス

新しい学期となり、通常の講義も今日からはじまる。知の創造(研究)と知の切り売り(教育の一部)を生業とする身であるのだが、その「知のフラックス」すなわち「知の入りと出」をどうバランスさせるかが人生を通じての課題であり続けている。 たとえば、こ…

新渡戸稲造 自警禄

この数日、ニュースはノーベル賞で騒々しい。山中氏の受賞は大変うれしく喜ばしい。基礎科学の重要性を多くの人たちに理解してもらうまたとない機会ともなっていると思う。 一方、文学賞で村上春樹氏ではなく中国人になったこと、領土問題もからめたアジアの…

朝のリズム

生活の中に朝のリズムが復活して来た。 歳なので朝は早い。今朝は5時起き。 まずは、ベランダへ出て深呼吸をして、屈伸をして、ーー。 「ああ、いい天気だ。今日も暑くなるぞ〜!」と黙然。 花殻をつんで、水やり。 やっと咲いたね源平カズラ。オリンピック…

が・ま・ん

今日は、画期的に朝8時出発。なぜなら午前2つ、午後1つの受診予約を入れ、検査も目白押し、のハズ。 しかし、朝、待ち時間一時間程度の後、最初の科。○○外科。ちょっと丁寧な診断チェック。若い医師ではあるが一生懸命。そして会話をしながら症状を聞き、…

夏休みの自由研究/整理整頓のこころ

この週末から世の学校は夏休み。 子供も遠い昔に巣立ち、大学もこの間闘病生活でそのリズムからはずれていたので、私には夏休みと言われてもピンとこない。 週末、術後リハビリの行動規制でまだどこへ出掛けるわけにもいかない。 身の回りの整理・整頓、読書…

胸帯解除の安堵と不安

手術後一ヶ月検診で、胸の傷を覆っていた胸帯解除を担当執刀医から許可された。 梅雨が明けて何とも蒸し暑くうっとうしかったのだが、これでサッパリだ! しかし、胸を締め付けてくれていた安堵感からは遠のく。 まだ胸の芯に残る痛みへの支えがなくなる不安…

 術後一ヶ月の夢・矜持

命拾いをさせて貰ってちょうど四週間が過ぎた。金曜日終日の手術であったのだから、あの時の今頃はちょうど麻酔から覚めた苦しみのなかにいたことになる。 タイプを打つといまだ胸内の痛みがこだまするものの、パソコンに向かう事もさほど苦ではない。だから…

人生最大の大手術(5)-俗界への復帰へむけて

集中治療室最終日のめざめ。最初はけいれんする胸が求める咳と痰。 これまで、苦痛によりできずにきた。 少し状態の傾斜を起こしてもらい、胸と腹を押さえて、 「痰切り!」 腹筋と胸筋、傷に大きく響いたが、暖かく柔らかい液体が喉の奥にジワーと広がった…

人生最大の大手術(4)-集中治療室の風景

集中治療室での二泊目。一泊目はほとんど寝ていたの周辺の状況など、分かり様がない。しかし、二泊目は両側の騒々しさに寝るところではなかった。左隣、カーテンに仕切られ、こちらも顔を横にも向けられないのだから、会話とやり取りが聞こえるだけである。 …

人生最大の大手術(3)-術後最大の山場

午後、妻と娘がやって来た。集中治療室面会は家族のみ、時間も限定的とか。 ようやく眼鏡が戻り、視界が戻る。でも相変わらず朦朧としている。娘は自らの身重を押して手術前夜から来ていたとのこと。慌ただしく帰った。 そして、そのあとのことである。手術…

人生最大の大手術(1)ー目覚め

5月28日 入院当日病院前入り口の花2012年6月15日は、私の人生にとっての最大の山場となった。心臓冠動脈7カ所のバイパス手術。朝開始して夕刻までかかる大手術というのだ。朝、家族と慌ただしく別れを告げ、手術台の上に。 部屋は肌寒い。しかし、そ…

立春と大雪と父の思い出・新しい命

2月4日。北海道から届く連日の大雪、厳寒のニュース。ちょっとプライベートを記しておこう。 1987年の立春2月3日、当時、高松にいた私のところに北海道から緊急連絡。父が危篤だという。父とはその3ヶ月前に会ったばかり。しかし、それも突然の呼び出し。…