4月地球惑星科学連合巻頭言

明後日発行予定の地球惑星科学連合ニュースの巻頭言に以下をかいた。
ちょっとはやいがせっかく書いたので。
ちょっと行政的響きの文書だが、場が場なのでしかたがない。


2008年連合大会を控えて

 今年度の連合大会のプログラムも確定し、参加予定の皆様は準備に忙しい日々をお過ごしのことと思います。今年の連合大会の特徴は、これまでになく全大会日程を通じて、地球環境の問題が全面的に取り上げられていること、日本が推進する大型地球科学計画が本格的に始動し、その最初の成果が取り上げられることなどにあります。また講演申し込み数、参加数ともこれまでの最高に達するものと予想され、活発な大会となる見込みです。
 当初、25関連学協会で発足した連合は、この3年間でほぼ倍増し47学協会が加盟する連合体となりました。去る3月14日には、これらの学協会の代表100名以上の参加で連合の将来像が議論されました。「全体の発展なくして個別の発展なく、個別の発展なく全体の発展はない」との連合の基本的組織理念の具体化を巡って活発な討論が行われました。そして、セクション制を取り入れた法人化をめざして本格的な検討を開始するとの将来構想委員会の中間答申の基本的方向が了承されました。これに関連して来る連合大会においても、学術会議地球惑星科学委員会との共催で、「地球惑星科学のすすむべき道(2)」が開催され、コミュニティーの現状と課題が改めて整理される予定です。

 また、日本の地球惑星科学連合が権威ある国際的地位を確立することは、連合のめざすきわめて重要な近未来像です。多くの日本の研究者が国際的リーダシップを発揮し、それを定着させるべく、アジアオセアニア地球科学会との共催で大会を開催することの検討と招致交渉を本格的に開始することとなりました。早ければ2010年にも実現する可能性があります。

 このように今年は、連合とコミュニティーの大きな発展を展望した大変大事な事柄が目白押しです。お忙しい中ではありますが、皆様の引き続くご支援とご協力をお願いする次第です。