連合大会が終わった。

南海シンポ


昨年より300名ほど多い4800名に上る参加者があった。

さて、今回は四川大地震対応からはじまった。
5月17日土曜日の地質学会理事会で急遽、学会としての対応を決めた。
声明の発信で、これまで関係を設立していない中国地質学会に対し、お見舞いを出そうということとなった。
これはどういう位置づけのある声明か、今後どう展開していくこととなるのか、などさまざまに議論した。
しかし、多くの犠牲者が出ていて、大変な困難に至っている、自然災害を科学し、防災に貢献するのは地質学、地球科学の社会的使命である、ということで一致。
急遽、仕上げて、英語と中国語に訳し送付した。
その際に日本に滞在するnative speakerの人たちが急ぎにも関わらず、快く協力していただいた。
二日後、中国地質学会会長(大臣でもある。日本と大違い)から丁重な返事をいただいた。
しかし、今日現在でも、依然として地震の事後処理は一層の困難に見舞われている。


25日の日曜、いよいよ地球惑星連合大会がはじまった。
一般公開日でもあり、1日目、実に多くの高校生などが集まった。夕刻、高校生コーナーの展示に対する表彰式を行った。
最優秀賞、都立戸山高校!元気いっぱいだ!若いってすばらしい!
夕刻、地質学会総会。
私の地質学会長としての最後の仕事を終える事ができた。
ほっと一息。
地質学会の皆様に感謝。



26日四川省の大地震の世界初の現地地震断層の調査結果。実に多くの人が昼の緊急発表に集まった。
連合は、今回の地震に関する緊急声明を準備しており、その準備に追われた。

27日地球温暖化に関するシンポジウムに終日参加した。昼にはコンビナーの松井さん、丸山さん、ゲストの薬師寺先生、桜井よしこさんと食事をした。最後は食べ終える時間もなく慌ただしく午後のセッションへ突入した。このシンポジウムに関しては大きな反響で、その後、様々な意見が寄せられてる。多くの人の関心が極めて高い事を意味している。

28日、連合と学術会議主催の「すすむべき道」(2)シンポジウム。
私は、「救え!日本の頭脳」と題して、ポスドク問題のアンケート結果と今後の対策について話をした。本当に深刻だ。
翌日、数人のポスドク諸君が話をしたいとやってきた。
発言をしたかったがちょっと躊躇した、しかし、自らも何かしなければという。
真剣な表情であり、将来が見えない深刻さがひしひしと伝わって来た。
「出る杭は打たれる」という日本社会の土壌が、瞬間的に発言を躊躇させている、という深刻さを強く感ずる。
これは恐怖によって発言と行動を縛るということを意味する。
学問に「自由」は命だ。ポスドク問題とは単なる職の問題だけではなく、そのような学問の発展に関わる根底的な問題を含んでいる。
夕刻、評議会。
まず四川大地震に関する評議会声明議決。
ただちに青島で開催中のアジア学術会議の場で、佐竹さんから紹介いただいた。
もう一つの大きな課題は連合法人化。
議論の末、連合の将来構想、法人化のための準備会の発足が決まった。
早急に、そのための準備を開始しなければならない。学術会議の対外報告は大変良いタイミングだ。

29日、やっと私の研究に関わる南海トラフの国際セッション。すべて英語でやるということ。
しかし、午前中は講義。来週はシカゴ、6月の第三週と第四週はテキサス、北京と出張なので講義が出来ない。日本にいる時に少しでもやっておかないと本務が果たせない!というので、前に聞いて議論している部分はスキップさせてもらう事にした。Gregさん、辻さん、ごめんなさい。辻さんの新しい話は後から聞いて大変面白かった。
夜、この日も流れて飲み。。

30日、朝、シカゴのための準備の会議で東京。午後、幕張へ。最終日だ。
終わった!