追憶:私とうどんと讃岐(10) 休憩:四国のラーメン

私は道産子。
すすきので飲むと最後はいつもラーメン。
讃岐へ流れて、うどんに慣れ親しむ前はラーメンに飢えていた。

讃岐にもラーメン屋がある!
というので、まず「豚○郎」
「お!いかにもうまそう!」
家族を連れて入った。
「ーーー。どうだった?」
顔を見合わせる。
顔が歪んでいる。
「ラーメンじゃない」

そしてしばらくして、また別の店を見つけた。
「道産○ラーメン」
「こんどはどうだ!」<きっと私たちのように北海道から来て、ラーメンのないことに嘆いた人が開いたに違いない>
と勝手に思い込む。期待が膨らむ。
「みそラーメンお願いしマース!」
「ーーーーー。」
「どうだった?」
「ーーーーーー」


それ以来、すっぱりとラーメンをあきらめ、「うどん」まっしぐらになった。
「郷に入れば郷に従え」とは食についてもその通りとはいえ悲しい。
うまいラーメンに巡りあえたのはそれから15年も過ぎてのことだ。

東京はラーメンがうまい!それを教えてくれたの東京に来て間もない頃、
大学の部屋の目の前の、後の「ラーメンチャンピオン」 佐々木晶氏だ。
全国のラーメン屋が頭に入っている。

さ、これから夕食。ラーメンだ!
「おーい、いくぞ!」

(つづく)