機上のドーン(夜明け)

フランクフルト。
空港内を移動。喫煙所を探してうろうろ。
お!いい彫刻がある。

出発30分前。
突然、overbooking(過剰予約)で、席を譲り変更してもよい客の募集。
600ユーロ、一泊ホテルつき。
山口飛鳥君、満面の笑みで、はーい! 手を上げます。

これまでの多くの海外旅行で二回、overbookingにあった。
最高は、最初のアメリカフライト。
日本円で違約金約20万円。どの航空会社のfirst classでもなんでOKで、結局1時間後に別なフライトで行けた幸運。
バブル絶頂の頃だ。
2回目は巴里からの帰り、一昨年。
空港近くのホテルに連れて行かれて、おかしな日本人と一緒。
モデルのような銀座のホステスたち。なにやらブランド品を買いあつめるアルバイトとか。
超高級ブランド本店は本人確認が必要で、同じ店には二度と行けないとか?
そして、また芸人とカメラマン。まったく見知らぬ怪しくも不思議な人たちと一緒に飲んだ一期一会だった。

でもいまの私にはお金よりなにより時間が大事。
11時間のエコノミー。おまけに今回は窓側。トイレにも立てない。
エコノミー症候群にならないようにっと。
やがて日没。

深夜は満点の星だ。
パイロット席は最高だろうな~.
そして、ロシア上空で日本が近づく頃。
徐々にしらけて来る。

成層圏が染まりはじめる。

あけの明星も真っ赤だ。


くるぞ!


きた〜!(クリックを)
昼と夜の境は、雲海を赤く染めながら急速に後ろへとしりぞいていった。