秋の夜長
めっきり夜が長くなったね〜。と感ずるこの頃。
といっても科学研究費申請の締め切りだとか、会議とか、打ち合わせとか、相変わらずの日常がつづく。
夕刻、ちょっとお茶飲んで、亀・飛鳥と研究の話をして、さて、帰ろうかと部屋のドアを開けたら、地球惑星環境学科の学生が飲んでいるので、ちょっとどう?とT教授。
そういえば、10月に入り、忙しすぎて、新入生の顔も見ていない。というので学生たちの部屋へ。
居並ぶ漫画、酒瓶、ーーー。
今も変わらぬ学生部屋の風景。
そこに学生たち。
二年も三年も区別がつかない。
しかし、学年が上になるほど、見た事、ある顔。
だめだ!一人として名前が出てこない!
そういえば、今日午後、尋ねて来た東工大の高橋教授と話した際も、
「ほらほら名古屋から京都へ行ったあの先生、えーと、えーと、顔が浮かぶんだが名前がーーー」
と顔を見合わせ、しばし間があいてーー、「そうだ何何先生」
と。
最近、名前が出てこなくてね〜。と笑い合い。
でも名前を覚えて貰えないって、忘れられた当人にとっては、残念無念。
記憶が瞬時に沈殿し、かつ持続する世代には、理解しがたいだろうね。
それが老化ということ。
「数式を愛した博士」じゃない「博士の愛した数式」という小説はリアリティーなのだ。
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
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君たち、記憶沈殿無限の間に、行けるところまで行け!だね。
突き抜けるために、「ハングリーであれ!馬鹿になれ!」Steve Jobsだね。
知らなかったのは、学生の中に地学オリンピック銀メダリストが二人もいたこと。
先日の地球惑星連合の理事会でも多いに話題になったのだけれど、今では800名に登る高校生、そして中学生からも、全国からの挑戦者がいる。そのメダリストが地球科学を本格的に学んでいる事に感動した。すったもんだの地学オリンピックの産みの苦しみから知っているのでなんともうれしい。
大震災で日本開催を断念せざるを得なかったことはなんとも残念であった。
そして、彼らは、こんな竹と紙細工の地球をつくる。
これを作ったものは、自分の貼付けた氷、海、緑の大地、砂漠、プレート境界が記憶の奥深くに沈殿したに違いない。そして、その分布が時々刻々と変化していることの深い理解につながるに違いない。
頑張れ〜、Girls and Boys, Be ambitious! (クラーク博士)