地球惑星科学人材育成  定年まであと253日

 7月22日午後、第23期日本学術会議地球惑星委員会人材育成分科会が開催された。この国の地球惑星科学の大学・大学院教育、初等・中等・生涯教育はじめ全てを俯瞰し、今後の方向を見定め、2年後に提言としてまとめるというのが本会議の任務。私が委員長を仰せつかった。委員会総勢31名。

 冒頭に以下のお話をさせていただいた。

 超少子高齢化社会のこと。今世紀末に日本の人口は明治維新時まで戻ること。それはお隣の国、韓国と北朝鮮を合わせた今の人口よりも少ないこと。多くの地方都市は消滅すること。委員に熟年が多いので、昔子供の私達は1学年250万人いたが遠からずいよいよ1学年百万人時代がくること。一方、日本はいうまでもなく世界の先進国の中の最大の超自然災害大国であること。

 本委員会で議論することの背景にあるのは国家社会百年の計。 
 
 私たちは、地球惑星科学諸分野の専門家として、千年、万年、億年時間スケールの視点と全地球、宇宙空間スケールの視点を持つ。その視点を持ってあらゆるところで活躍できる地球惑星人材育成のテーマに取り組もうと呼びかけた。

 世界と国と生活を巡る様々な危機感と希望の錯綜から、目の前のことが慌しすぎる。だからこそ、しっかりと遠くまで見つめ、足元を見つめ、一歩一歩確実な足取りで前へすすむ。そのような議論を重ね、皆で希望の見える提言としてまとめよう、というのが私の冒頭の決意表明と呼びかけでした。

日本学術会議内閣府直轄の会議体ですが、極めて残念ながら予算的裏打ちが驚くほど薄弱です。従って正式議事録まとめやHP上へのup配信などが熟年ボランティアベースなので大幅に遅れます。このHP上に記されていることがらは全て私の責任で記しており、個人的意見・事柄も混じります。正式な議事録が配信された後、修正することのあることをご了承ください。)