東京古潭会

この会は、北海道大学理学部地質学鉱物学教室の東京同窓会である。
数年前から出席している。土曜日の午後、なつかしい顔ぶれが集う。
昼の銀座だ。

ぽかぽか陽気で人が溢れている。
それでも、新宿や上野等の雑踏と違い、広い空間にゆったりと人が歩いている。
気持ちのいい空間だ。さすがに銀座。
近いがめったにくることはない。

真珠のミキモト本店の店頭には、すばらしい花の芸術が飾ってある。
若い子が写真を撮っているのにつられてぱちり。

ぶらぶらしながら会場のライオン銀座にたどりついた。

そこはサッポロビールの銀座の老舗だ。
6階の宴会場。クラシックな雰囲気が落ち着く。
会の最長老は、元地質調査所長の猪木幸男氏なのであるが体調で欠席。
最初のあいさつは、やはり元地質調査所長の垣見俊弘氏。

学生の頃、垣見さんと衣笠さんがはじめた、小断層解析法に見せられて、私は構造地質学をはじめた。
ご健在でなりよりです。
飲みながらの話題提供。
最初は、久々に日本に来ているという太田昌秀氏。

ノルウエーに移住して、すでに38年という。
太田さんには、かつてスピッツベルゲン島で調査をする時にお世話になった。
その時、娘の誕生と重なり、無線の連鎖とラジオ放送でその誕生を知った。
そのエピソードも紹介していただいた。
続いて、極地研究所教授の白石和行氏。

三度も越冬したという。最近の南極事情。南極研究事情の紹介があった。
新しい「白瀬」の紹介があった。
そういえば、1つ先輩の白石さんが南極から帰って来た時は、英雄であったね。
次は、海洋研究開発機構の佐賀さん。

「ちきゅう」の紹介。
佐賀さんには、南海トラフの掘削で本当にお世話になった。
最後は、時間がなくなったが、私。めまぐるしく変わる最近の学界事情と大学事情の紹介。
それと連合の紹介。参加勧誘。おまけに南海掘削の科学的意義を述べた。


同窓会参加の多くの人はすでに現役引退の人たちであるが、地質学にこだわった人生を送った人たちだ。
同級生も集まった。業界で頑張っている。新田君、青砥君とは卒業以来だ。変わらんね〜!

そこで、耳寄り情報。先日、リメイク版の「黒部の太陽」がテレビで放送されたが、土木学会ではその元々バージョン鑑賞会をやったという。
石原裕次郎の元祖「黒部の太陽」はDVDもない。
石原プロ熊谷組にあるだけという。それを引っ張りだし学会で無料鑑賞会を実施したというのだ。
これは学会として意義あるサービスだ。なぜなら、黒部の太陽では、現業地質屋がスターだった。

私は昔、同窓会というと、「ムラ」の集まりは好きではなかった時期がある。
しかし、歳をとると、利害を超えて、共通のふるさとを楽しむ「同窓会」はなかなかいいものだ。
アメリカの学会でもアルムナイ(同窓会)活動は活発だ。
最後は、
青春に還り、「都ぞ弥生」の大合唱で、またたくまに終わった。

その詩を聞くたびに、昔の学生の感受性とそれを表現する言葉の知識量には驚嘆する。

来年は4月10日でーす!
スケジュールにいれとこっと。

さて、エネルギーが少々あまり、まだ飲み足りない?話足りない?ムード。
「カラオケ、行くぞ!」
銀座でからおけ?知る人は知っている。さすが業界!

がらんど!
いつも人であふれる上野界隈のカラオケと大違いだ!


歌は、やはり北シリーズだ。
井上、うまいね!

トボトボ歩いて、東京駅へ。
いつもの国際フォーラム通過時、

やはり医学の世界は、学会も違うね!これほどの一等地で開けるのだ。
我らが、理学系はありえないね〜。なんせ、「武士は食わねど、真理の探究」って世界だからーー。